【トランス差別アカウントを見分けるためには?】
【トランス差別アカウントを見分けるためには?】
こわい話なんですが、「基本的にマトモ(そうにみえる)なのに、トランス差別についてはゴリゴリ」というアカウントは決して少なくありません。
本当に気が滅入ります。
女性差別に反対するアカウントの中にもそういうアカウントがいますし、反差別を標榜しているアカウントや「リベラル」として名の知れたアカウントも例外ではありません。
そのため差別者のツイートを(そうとは知らずに)RTしてしまう、という事態がおこりやすくなっています。
もしあなたが「トランス差別に反対」していて「トランス差別アカウントを見分けたい/拡散したくないと考えている」場合は、以下のポイントを参考にしてみてください。
①「RTする前に『アカウントID +トランス』で検索する」
RTしようかな...と思ってるアカウントのホーム画面にいき、右上の🔎を押して「トランス」などの語で検索してみてください。「風呂」「トイレ」のキーワードで探すのが有効なこともあります。
(例として自分のアカウントのスクリーンショットで説明をしています。)
②アカウント名/プロフィールを確認する
トランス差別的なアカウント同士が符牒として使っているワードがいくつかあります。
知らない人は見逃してしまうようなさりげないワードが多いので、簡単な解説とともに並べていきます。
例えば
・#IStandWithJKRowling :英語圏でトランス差別アイコンとなっている作家JKRowlingへの連帯を示すハッシュタグ
・#SexNotGender:ジェンダーやジェンダーアイデンティティという概念を認めない思想のハッシュタグ
・#SexIsReal:同上
・#ファイヤーデモ🔥:日本語圏において特にトランス差別的な主張をするアカウントが使うハッシュタグ
・xx:xx染色体を示す表記。出生時に女性に割り当てられなかった人の女性性を否定する意図があるとみられる
・⚪️🟢🟣 白緑紫の組み合わせはサフラジェットカラーと呼ばれ元々は差別的な意味を有するものではないが、多くのトランス差別的なアカウントがプロフィールに表記するようになりトランス差別と紐づけられるようになった。つらい。
・TGism/トランスジェンダリズム:トランス差別する人たちが多用する語。トランス当事者の実生活/実態からかけ離れており、“陰謀論”に近い性質をもっている
・セルフID:書類上の性別変更要件等の緩和策を過度に単純化し恐怖心を煽る主張に使われる用語
・TRA:Trans Rights Adovocates /Activistsの略。トランス差別を行う側しか使わない虚偽的な用語。詳しくはhttps://threadreaderapp.com/thread/1357136945617379328.html 参照)
・生得的女性/男性:上記「#SexIsReal」などと同じく出生時に割り当てられた性別以外を認めない立場から発される用語
・身体女性/男性:同上(※ただし文脈によるケースあり)
・Sex based rights :同上
・ジェンダークリティカル/GC :「TERF(トランス排除的ラディカルフェミニスト)」と呼ばれることを蔑称だとして拒否した人が新たに設けた「自称」のこと
・Get the L Out :英語圏トランス排除的なグループの名称の一つであり同名ハッシュタグも使われている。「(自称)ラディカルフェミニスト」レズビアンがメインとされる
・#LGBWithoutTheT :ほぼ同上 併記されることも多い。「LGBT」から「T(トランス)」を排除するよう求める排除言説
(L/G /Bで同時にTでもある人もいる現実を踏まえればバカバカしいとしか思えない....)
・#WomanNotCis :「シスジェンダー」という呼称を拒絶する言説。
・恐竜の絵文字「🦖/🦕」:英語圏のトランス差別派やそこに強い影響を受けているアカウントがよくつけている。参考https://www.atashimo.com/entry/terfyemoji
...これらの「符牒」や「目配せ」は常に生み出されていくもので、把握しきるのは難しいと思います。
とりあえずの参考として使ってもらえれば嬉しいです。
③『バズりやすい言葉を用いて、鋭く発言するアカウント』に注意する
ここからはやや感覚的なポイントになります。
わたしだけでなく複数の人が同じようなことを言っているのですが、トランス差別アカウントを大量に見て経験が蓄積されていくと、「このアカウントなんとなくひっかかるな」と注意センサーが反応する(※個人差があります)ようになります。
その「ひっかかり」を最大公約数的に表現すると
(特にフェミニズム/性差別に関する話題で)『バズりやすい言葉を用いて、鋭く発言するアカウント』に注意する
となります。
過剰に「舌鋒鋭い」表現、性別二元論が色濃く感じられる言葉づかい、「女は/男は」という主語で書かれた話、女性以外のマイノリティ属性の存在を想定していないように見える書き方などは、トランス差別に反対する人にとって警戒の対象となります。
もちろんそれ自体が「差別である」ということではありませんし、強い言い切り自体が悪いわけでもありません。
ただ、鋭い表現は差別的な二極思考との親和性が高く、バズりやすい(RTしたいと思わせる内容が多い)ため、強い表現を見たときほど慎重になる必要はあると思っています。
(Twitterという、「バズ」が目的/報酬となるよう設計されたSNSでは難しい部分もあると思いますが....)
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長くなりましたが、日頃実践していることや考えているポイントなどをまとめてみました。
本記事の元になったスレッドはこちら▶︎https://twitter.com/solakofi/status/1520690588802109440?s=46&t=syCIv_psKxSbzfXDYz41Nw
現時点で28万回のインプレッションがあるらしい。
このスレッドはいくつかの「まとめ」にも載せてもらってるので、Twitterアカウントが突然消えたりしたらご迷惑かかってしまうな〜と思ったのもあり、記事にしてみました。
TwitterがXになったり、Treadsができたり、mastodonやDiscordに移ったりと今後SNSプラットフォームは細分化していくのでしょうけど、どこであれトランス差別への警戒は必要です(残念ながら)。
Twitter以外のプラットフォームでこの「見分け方」がうまく使えるのかは正直わかりませんが、一人でも多くの人に役立ててもらえたら嬉しいです。
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